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薬師如来坐像

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2015年製作、ミズキ、像高約20cm

難病と対峙するある方の平癒を祈って

DSC_5743「お譲りいただけるものはないでしょうか?」
或る日、tumblrからメッセージが届きました。この一救工房の仏像をご所望くださる方からでした。
その方、お話をお伺いすると、厚生労働省から特定疾患に指定されているいわゆる難病を患っている方でした。日本国内では2006年の調べによると10万人に11.8人の有病率という疾患で、その症状は四六時中ではないにしろ、メールを打つことはおろか首を支えていることさえも満足にできなかったり、ものが飲み込めなくなったり、酷い時には呼吸がしづらくなることさえあるとのことでした。
その特定疾患とは、重症筋無力症。
現在の医学では死に至るまでになることは少ないと聴きますが、身体の自由を奪われる難病に襲われ他者の助けがなくては生活ができないという状況に或る日突然陥ってしまったら・・・その胸中を察して余り在ることです。

その方は当工房の仏像のお顔をとてもお気に召していただいているご様子、「もしもできるならばそばにお越しいただき見守っていただくことができれば」と、佛様をひとつご所望いただきましたので、喜んで承りました。

こんな境遇に遭っても、家族のため、自分を支えてくれる人のためにまた元気な姿をみせたい、そのためなら努力を惜しまないその方の姿勢が身に染みる想いがしました。
その方も仏像のことをよくご存じのようで、当初から「薬師如来様を」と仰っていましたので、迷わずこのお像を頭に想い描きました。

薬師如来あるいは薬師瑠璃光如来は大乗仏教における如来の一尊で、薬師本願功徳経では、薬師如来は東方浄瑠璃世界の教主で、菩薩の時に12の大願を発し、この世門における衆生の疾病を治癒して寿命を延べ、災禍を消去し、衣食などを満足せしめ、かつ仏行を行じては無上菩提の妙果を証らしめんと誓い仏と成ったと説かれる。瑠璃光を以て衆生の病苦を救うとされている。無明の病を直す法薬を与える医薬の仏として、如来には珍しく現世利益信仰を集める。(Wikipediaより

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今出来得る自分の精一杯を一所、懸命に籠め、魂を燃やす想いで彫りお迎えした薬師如来坐像です。

こちらFlickrに他の写真もありますので、よろしかったらご覧になってください。