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祈り

0066

もしも、この眼が見えなくなったら 佛彫りはできるだろうか 常識的に考えたら 眺めて拝むものを彫るのに その見た目がまったくわからず把握しようもない身体になったら 不可能だと誰もが云うだろう しかし、本気でその状況を 全力で想像してみたら 僕は彫る事を止めないと思う 見えなくなってから彫ったものがこの…

0065

五月、利き手指の手術を受けて一ヶ月の間何も彫れなかった。 九月、乗用車にはねられ二ヶ月の間満足に走れなかった 出来ないことが自分に様々なことを教え結果ずっとし続けているだけでは登ることのなかった道を案内され味わうことのなかった想いを感じられたことを今思い知っている。 小走りでも途中歩いてでも、自分の…

0061

ものを作るとき、よく『魂を込める』という云い方を耳にする。 そういう話になる度に自分は、このように話す。 「自分が彫る仏像に、魂は込めません」 自分の想いは、こうだ。 すべてのものは元々が佛であり、佛が姿を変えてそこに在るものである。 木も然り。 木は、彫る者が彫る前から佛であり、何も手を入れなくて…

0060

場所ではない モノではない ときではない 環境のせいにしない 時代のせいにしない 人のせいにしない 喜びは 幸せは 己が内に 自らが感じるものだ どこにいても どんなときでも 周りがどうであろうと みつけだせる 外に向かう光を内に向けて己を照らすのだ そのとき吾は 間違いなく 幸せを感じられる 己次…

0059

身体の自由がきかない、とは、どれほどの苦しみだろう 己が身体なのにも関わらず、いうことをきかぬとは、どれほどの苛立ちだろう いつどうなるかも知れぬ身体で 治ると誰も約束してくれぬ身体で それでも愛おしい者たちのために心を砕いて生きるというのは、どれほどの強さだろう 想像を、絶する どれだけ巡らせても…

0053

医者でもない カウンセラーでもない 治して差し上げることはできん 同じ苦しみを味わう術も持たん せめて 祈る 想い願わせてもらう 祈ることしかできぬから

0048

どのような世にあっても 己を幸せにする何かを辺り一面につくるのではなく どのような世にあっても 己の幸せを感じられる心を己の中につくりたい あらゆるものにその輝きをみつけられる そんな心を

0044

俺殿 おれは、あんたには祈らぬよ 人のことは、自分じゃどうにもできないことが多いから 祈るしかできないことが多いから 心から深く祈るよ だがね 己のことは 己がやればすむことだ 己がやらねばならないことを 神に仏に祈ってどうする 自分じゃどうにもならないからと誰かのために祈ったことが 己のためにと祈…

0043

この星にはたくさんの生き物が生まれ生き死んでいく。 ほとんどの生き物がそれぞれに相関を持って暮らしている。 人だけが違う。 人は、知恵を持ちながら、臆病なんだろうか。 己の身を守るためなら、豊かな暮らしのためなら、人でない他者を皆殺しにする。 生き物として必要な殺生、摂食行動とはまったく別な目的で、…

0040

祈り願うし心は込めるが 魂を込めては彫っていない 元々ほとけであるものに 阿呆の魂、込めてどうする 自分の魂込めちまったら そいつがほとけでなくなるだろう 魂は、込めるもんじゃない 削るもんだ